J Pediatr 2013;
163: 521-6
Objectives
免疫グロブリン静注(IVIG)不応者における, 冠動脈異常(CAA)を予防するための免疫グロブリン静注, プレドニゾロンもしくはその両者を用いた最も効果的な第一の救援療法を決定することが目的である.
Study design
最初のIVIGに反応がみられなかった連続した川崎病患者359人の診療記録を後方視的に再検討した.
Results
治療後1か月までのCAAはIVIG群(28.7%, P
= .005)やプレドニゾロン群(30.5%, P = .01)よりもIVIG+プレドニゾロン群(15.9%)で少なかった. IVIG+プレドニゾロン群は第一の救援治療への不応(aOR 0.1, 95% CI 0.09-0.31), 1か月までのCAA(aOR 0.46, 95% CI 0.27-0.90), 1か月の時点でのCAA(aOR 0.40, 95% CI 0.18-0.91)の危険性が有意に低かった. プレドニゾロン群とIVIG+プレドニゾロン群ではリスクスコア, 第一の救援治療時まで罹病期間, プレドニゾロン単独治療および第一の救援治療不応がCAAの独立した危険因子であった. IVIG群において性別と第一の救援治療不応がCAAの独立した危険因子であった.
Conclusions
IVIG不応者の治療における第一の救援治療としてはIVIG+プレドニゾロンはIVIGやプレドニゾロンよりも優れているかもしれない. 最初のIVIG不応後のIVIG+プレドニゾロンにおよる救援治療の効果を確立するため, 前方視的猛犬試験が必要である.
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