J Pediatr 2008;
152: 661-5
Objective
より感度の高い方法を用い, 最近発見されたウイルスを含めて分析を行い, 喉頭クループでの原因となっているウイルスを調べることが目的である.
Study design
嗄声, 吸気性喘鳴で救急外来を受診した144人の小児を登録した. 年齢および季節をマッチさせた, 喘鳴をきたす疾患で受診した児をコントロール群とした(n=76). ポリメラーゼ連鎖反応で, ライノウイルス, エンテロウイルス, コロナウイルス, RSウイルス(RSV), パラインフルエンザウイルス(PIV0, インフルエンザAおよびBウイルス, ヒトボカウイルス, ヒトメタニューモウイルス, アデノウイルス, Mycoplasma penumoniaeについて, 鼻咽頭スワブを分析した.
Results
ウイルス感染症はクループ患者の80%, コントロール群の71%で認められた. クループ患児ではwheezeをきたしている児と比較してPIV 1および2が陽性であった割合が有意に高く(それぞれ31% 対 4%, 6% 対 0%), RSVが陽性であった割合が有意に低かった(21% 対 25%). インフルエンザAウイルスとヒトボカウイルスの頻度では両者に有意差はなかった. アデノウイルスやM. penumoniaeが検出された検体は少なかった.
Conclusion
急性喉頭クループはPIV, RSV, ライノウイルス, エンテロウイルスと最もよく関連があった. ライノウイルスやエンテロウイルスはクループと喘鳴をきたす疾患の両者で等しくよくみられた. 晩秋において, 検査を行った検体のうちでそれぞれ39%, 40%でみられた.
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