2013年7月4日木曜日

遺伝性出血性末梢血管拡張症: 小児における動静脈奇形

J Pediatr 2013; 163: 179-86

Objective
 遺伝的に確認された遺伝性出血性末梢血管拡張症(HHT)の小児患者を対象とした大規模なコホートにおける臨床的特徴の評価と, 臨床的意義のある動静脈奇形(AVM)発症の可能性を予測する因子を特定する.

Study design
 集学的なHHTセンターにおけるAVMsのスクリーニングを目的とする, 全患児を対象とした前向き横断研究である. すべての患児で, HHT1と定義されたendoglin変異, もしくはHH2と定義されたactivin A receptor type--like kinase 1変異のいずれかのキャリアであることが証明されている. AVM検出における最大限の臨床的-放射線学的なプロトコールを, AVMに関連した症状の有無によらず取り入れた.

Results
 44人の児(平均年齢, 10.3: 年齢幅 1-18)に対して包括的な臨床的-放射線学的な評価が行われた. 脳血管奇形が44例中7, AVM44例中20, AVM44例中23例いることが明らかになった. 巨大な内臓AVM44例中12例でみられ, HHT1患者で有意に頻度が高かった. 巨大AVMのみが症状や合併症と関連がみられた.

Conclusions

 HHT患児では高い頻度でAVMを有している: 従って, 適切な臨床的-放射線学的なスクリーニングプロトコールを実施することが賢明である. 巨大AVMは小児期における合併症と関連があるが, 小さなAVMは臨床的なリスクはないのかもしれない.

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