2013年7月19日金曜日

突発性発疹関連脳炎: 日本での全国調査

Pediatr Neurol 2009; 41: 353-8

 我々は一般的に日本ではひとヘルペスウイルス6型の初感染によって起こる突発性発疹に関連した脳炎/脳症の臨床的特徴を明らかにするために調査を行った.
 20031月から200412月までの間で2つのアンケートを病院に送った. 3357のアンケートのうち, 2357(70.2%)が返送されてきて, そのうち2293(68.3%)が研究に適していた.
 突発性発疹関連脳炎/脳症は86例報告された. 86例中77(89.5%)はウイルス学的検査によりヒトヘルペウウイルス6型感染症と診断されていた. 81例中41(50.6%)で後遺症が残らなかったものの, 38(46.9%)では神経学的後遺症が残った. さらに, 2(2.5%)の死亡例も報告された. 髄液細胞増かは53例中4(7.5%)のみでみられ, 髄液蛋白値はすべての患者で正常範囲内であった(23.4±14.6mg/dL S.D.). ヒトヘルペスウイルス6DNA39例中21(53.8%)で検出された. 異常なCT所見は神経学的後遺症の予測因子であった(P=0.0097).
 この調査の結果, 突発性発疹関連脳炎/脳症は毎年61.9例発生していると推定された. この疾患の予後は予測していたよりも不良であった.

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