J pediatrics 2010; 156: 965-71
Objective:
小児特発性ネフローゼ症候群(INS)での早期予測因子を同定すること.
Study design:
INSを発症した103人の患者の後ろ向き研究で, 単施設で, すべての患者で同じ導入プロトコールを用いて治療している. 経過観察期間は最低で2年間; 平均経過観察期間は43か月である. 生存データはCox-Mantel分析で評価を行った. 的中率はROC曲線にて推定した.
Results:
ステロイド反応までの期間の中央値は7日であった. ステロイド治療開始から寛解までの期間およびステロイド治療終了から3か月以内の再発のリスクとの間には有意な関連が見られた(P
< 0.001). また, 経過観察期間中に, 寛解に至るまでの期間と, 頻回再発型もしくはステロイド依存性ネフローゼ症候群を発症する危険性(P
< 0.001), ステロイド維持療法の処方(P
< 0.03), およびその他の非ステロイド薬の処方(P
< 0.001)にも有意な関連が見られた. 再発が見られない, もしくは頻回ではない再発が見られる患者では寛解に至るまでの期間の中央値は7日未満であった; 頻回再発型およびステロイド依存性ネフローゼ症候群の患者では7日を超えた.
Conclusion:
INSにおいて, 発症からステロイド治療での寛解までの期間は正確な早期予測因子である.
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