2013年6月14日金曜日

シクロスポリン投与前の小児ステロイド依存性ネフローゼ症候群における高用量ミゾリビン単回連日投与

Pediatr Nephrol 2011; 26: 479-483

Abstract
 シクロスポリン(CsA)治療は小児ステロイド依存性ネフローゼ症候群(SDNS)の管理に効果的であるが, 近年の研究でCsAの使用自体が成人期のNS再発の有意な予測因子となることが示された. 高用量ミゾリビン(MZR)単回連日投与治療の効果を, CsAの投与を受けていない10人のSDNS患者(平均年齢 6.2)で評価した. MZR 5.0mg/kg/dayを朝食後連日単回で投与し, 投与後2時間でのMZR(C2)が約3μg/mlとなるように調節した. 10人中9人で, 22か月(平均)の期間でMZR(平均投与量 8.4mg/kg/day0単回連日投与治療により, 有意に平均プレドニゾロン投与量が0.39mg/kg/dayから0.15mg/kg/dayに減少し, 平均12か月での再発率は3.0エピソード/12か月から0.4エピソード/12か月に減少した. 治療失敗により1人ではシクロホスファミドを開始したが, 観察期間(平均 33か月)CsA治療が必要となった患者はいなかった. これらのデータは小児SDNS患者に対して高用量MZR単回連日投与は有効である可能性があること, およびCsAが必要となる患者を減るかも知れないということが示された.

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