2013年5月13日月曜日

小児腸重積患者での便検体から分離されたウイルスとの関連

Int J infect Dis. 2011; 15(9): e641-5


SUMMARY
Background: 
 腸重積は幼い子どもにおける腸閉塞の最も多い原因である. 腸重積の病因はいまだによくわかっていない. この研究では小児腸重積患者の便検体から病原の検索を行った.

Methods: 
 特発性一次性腸重積と診断された患者が登録された. 病原性の細菌とウイルスはルーティーンの培養, 細胞培養, PCR, RT-PCR, 酵素免疫測定法および電子顕微鏡検査で検出された.

Results:
 2年間の研究期間で71検体の分析が行われた. 患者は年齢は生後4か月から47か月であった. ウイルスは71便検体中56検体(78.9%)で検出された. アデノウイルスは2歳未満の35例中19例で見つかったが, 2歳以上の21例では17例で見つかった. 分離されたアデノウイルスの大多数は非腸内微生物で一般的に呼吸器症状と関連があるものであった.

Conclusions:
 これらの結果から, 小児腸重積でウイルス感染症と時折関連性があることが考えられる. アデノウイルス感染症, 特に一次性の非腸管型のものは小児, 特に2歳以上の腸重積の発症の有意な危険因子である.

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