2014年2月2日日曜日

腸重積の診断除外のための単純X線の精度

Pediatr Emerg Care 2012; 26(9): 855-8

Abstract
OBJECTIVES:
 回腸結腸型腸重積の可能性を低下させるための3方向腹部X線の検査特定を前方視的にはっきりさせることが目的である.

METHODS:
 我々はある小児病院救急外来で腸重積が疑われた生後3か月から3歳までの小児についての前方視的横断研究を行った. 臨床医は仰臥位, 腹臥位, 左側臥位のレントゲン写真を得た. 割れ輪は空気浣腸, 超音波, 手術報告, 臨床経過観察により腸重積の有無を判断した. 情報を隠された小児放射線科医がすべてのX線写真を再検討した. 基準は, いずれかの方向での上行結腸と仰臥位での横行結腸で空気が視覚化されたかどうかを判断した

RESULTS:
 患者128人のうち19(14.8%)が腸重積に罹患していた. 3方向すべてでの上行結腸の空気を診断基準とすると, 3方向X線の検査特性は感度 100%(95%信頼区間[CI]. 79.1-100): 特異度 17.4%(95%CI 11.1-26.1): 陰性的中率 100%(95%CI 79.1-100), 陰性検査の尤度比 0であった. 3方向のうち2方向以上で横行結腸に空気があった場合, 感度は89.5%(95% CI 75.7-100)まで低下し, 特異度は45.0%(95% CI 35.6-54.3)まで改善した. 横行結腸の空気は感度は中等度で 84.2%(95% CI 67.8-100)だが, 特異度はさらに改善し63.3%(95% CI 54.2-72.4)であった.

CONCLUSIONS:
 3方向X線写真での上行結腸の空気の存在により腸重積の可能性を低下させるか除外することができる. 臨床的な疑いが低い場合, 3方向腹部X線シリーズでの特異的基準の基準が存在すると. さらなる検査の必要をなくなるかもしれない.

2014年1月24日金曜日

川崎病患児における初期免疫グロブリン静注治療不成功の予測因子としてのN末端前駆体脳性ナトリウム利尿ペプチド(NT proBNP): 後方視的研究

 NT-proBNPとIVIG不応や冠動脈病変形成との関連性に関する報告はいくつかでていますが, 特筆すべきほど感度・特異度が良好ではないようです. ただ, その他のマーカーを組み合わせるとさらに有用性が増すのかもしれません.


Pediatr Cardiol 2013; 34(8): 1837-43

Abstract
 急性期川崎病での静注免疫グロブリン(IVIG)投与は標準的な治療である. 川崎病での初期のIVIG治療不応例は冠動脈病変の最も着実な危険因子であることがいくつかの報告されている. 本研究では血清N末端前駆体脳性ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)値がIVIG治療不成功のより高いリスクのあるKD患者を特定するための予測因子となりえるかどうかを調べることが目的である.
 本研究ではIVIG治療で入院したKD患者135人を後方視的に登録して分析した.
 患者135人のうち, 22人は初期IVIG治療終了後36時間で体温上昇があったため追加の救援治療を受けた不応者であった. NT-proBNP値は反応群(942.38±1293.48pg/mL)より不応群で有意に高かった(2465.36±3293.24pg/mL)(p < 0.05). 不応者予測における最適な感度と特異度が得られるカットオフ値は1093.00pg/mL以上であった. IVIG反応の予測における感度と特異度はそれぞれ70.0%, 76.5%であった. この所見は初期IVIG治療に反応しない危険性がある患者を特定するのにNT-proBNPは有用なマーカーであることを示している.

 著者はNT-proBNP値が1093.00pg/mL以上の患者では初期IVIG不応である可能性が高く, さらなる救援治療が必要となるかもしれないことを示した.

2014年1月23日木曜日

疑わしい急性虫垂炎に対するクリニカルパスの前方視的評価

 急性虫垂炎の診断は常に課題となるところですが, 放射線曝露を減らしつつ十分な精度を保って診断を行うことは重要だと思います。


Pediatrics 2014; 133: e88-95

Abstract
OBJECTIVE:
 SamuelPediatric appendicitis score(PAS)と第1の画像検査として選択的な超音波検査の使用を組み合わせた, 疑わしい急性虫垂炎に対するクリニカルパスの診断的精度を評価することが目的である.

METHODS:
 前方視的観察コホート研究が都市部の大学の小児救急外来で行われた. 初期評価後, 患者の虫垂炎の危険度を軽度(PAS 1-3), 中等度(PAS 4-7), 高度(PAS 8-10)のいずれかに決定した. 低リスク患者では電話での経過観察として帰宅した. 高リスク患者は速やかに外科コンサルトを受けた. 虫垂炎の中リスク患者では超音波検査が施行された.

RESULTS:
 登録された患者196人のうち65(33.2%)で虫垂炎があった. 最初のPAS1-344(22.4%), 4-7119(60.7%), 8-1033(16.9%)であった. 超音波検査は128(65.3%)で施行され, 48(37.8%)が陽性であった. 腹部CTスキャンは外科コンサルトによる求めで13(6.6%)に施行された. 虫垂切除で虫垂炎がなかった割合は3/68(4.4%)であった. 経過観察は196人中190(96.9%)でなされた. このパスでの全体の診断精度は94%(95%信頼区間[CI]91%-97%)で感度92.3%(95%Ci 83.0%-97.5%), 特異度94.7%(95%CI 89.3%-97.8%), 陽性尤度比 17.3 (95%CI 8.4-35.6), 陰性尤度比 0.08 (95%CI 0.04-0.19)
であった.

CONCLUSIONS:
 我々のプロトコールは小児の虫垂炎の診断において高い感度と特異度を示した. 施設は小児USにおける専門知識が利用できる割合を高めるための援助への投資を考慮すべきである. 治療の標準かはCTスキャンの使用に関連した放射線曝露を減らせるかもしれない.