2013年8月7日水曜日

肘内障整復における回内法と回外法の比較: 無作為臨床試験

Eur J Emerg Med 2009; 16(3): 135-8

Objective:
 肘内障整復における回内法と回外法の効果の比較がこの研究の目的である.

Methods:
 66人の肘内障患者を回内法もしくは回外法での治療でランダム化した. 最初の方法が失敗した場合, 2回目の整復では1回目と同様の整復方法を行った. 2回目の整復で失敗した場合, 整復方法を変更した. 整復の成功率と医師による整復の難しさの度合いを記録し, 統計学的に分析した.

Results:
 回内法では34人中32(94%), 回外法では32人中22 (69%) 1度目で整復できた (P=0.007). 回内法の2人と回外法の7人は2度目で整復できた. 整復の成功率は統計学的には同様であった (P=0.05). 2度の回外法で成功しなかった3人の患者に対しては整復法を変更する必要があった. それらの患者に対しては1度目の回内法で整復できた. 1度目の回内法での最終的な成功率は回外法よりも統計学的に高かった (P=0.004). さらに, 医師は回内法の方が回外法よりも有意に容易に整復できた (P=0.003)

Conclusion:

 最終的な整復率は同様であったものの, 回内法の方が1度目ではより効果的であり, 医師は容易に整復に感じ, 患児もより疼痛が少なかった.

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