J Pediatr 2013;
163: 1618-23
Abstract
Objective
心原性失神と血管迷走神経性失神の特徴について確認することが目的である.
Study design:
我々は18歳以下の血管迷走神経性失神と心原性失神患者の特徴について比較した. 血管迷走神経性失神群は1年間で循環器専門外来を受診して, 初期評価により血管迷走神経性失神と診断された患者である. 心原性の患者は10年間で失神により救急外来, もしくは循環器へ入院もしくは外来を受診し心原性の原因が特定された患者で, すでにわかっている診断の再検討により特定された患者である.
Results:
4-18歳の血管迷走神経性失神患者89人と生後4か月から17歳の心原性失神患者17人がいた. 心原性失神と血管迷走神経性失神の患者を比較した際, 活動中の失神は65%対18%(P < 0.001), 心疾患や心原性突然死の家族歴が特定されるのは41%対25%(P = .2), 心原性の診断を支持する身体診察上の異常を認めるのは29%対0%(P < .001), 心電図での異常所見がみつけられたのは76%対0%(P < .001)であることがわかった. これら4つの特徴のうちいずれか1つを満たす心疾患のスクリーニングでは感度100%, 特異度60%であった. このスクリーニング基準を用いる事で血管迷走神経性失神患者の60%は循環器専門医には紹介されないだろうということがわかった.
Conclusions:
心原性失神と血管迷走神経性失神は症状が劇的に異なる. 病歴での特徴, 身体所見, 心電図を用いたスクリーニング基準で更なる評価を必要とする心原性失神の患者と循環器専門医への紹介を必要としない血管迷走神経性失神の患者とを区別されるだろう.
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