2013年10月22日火曜日

特発性基底核石灰化症: PKANの非典型的発症

Pediatr Neurol 2013; 49: 351-4

ABSTRACT
BACKGROUND:
 我々は以前Farl病として知られていた特発性基底核石灰化症として発症したパントテン酸キナーゼ関連神経変性症の患者を報告する.

METHODD:
 患者は10代女児で緩徐に進行するジストニアを呈した. 彼女の脳MRIでは両側淡蒼球でT1およびT2低信号がみられ, eye-of-the-tiger徴候は見られなかった. CTでは高密度の淡蒼球石灰化を認めた. 代謝検査は陰性であった. この患者は, 原因不明であまり知られていない症候群である特発性基底核石灰化症と診断された. 全エクソンシークエンスが施行された.

RESULTS:
 この患者では, 従来, パントテン酸キナーゼ関連神経変性症と関連のあるパントテン酸キナーゼ2 (PANK2) 遺伝子に2つの変異が発見され, それは父性遺伝したp.G521Rと母性遺伝したp.T526Mである. 特発性基底核石灰化症やジストニアと関連した遺伝子において, 有害な遺伝子変異は認められなかった.

CONCLUSIONS:
 特発性基底核石灰化症の患者では, 特に淡蒼球に限定した場合, パントテン酸キナーゼ関連神経変性症を考慮すべきである.

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