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2014年1月20日月曜日

低ナトリウム血症は小児有熱性尿路感染症の著明な炎症を反映しているかもしれない

Pediatr Nephrol 2012; 27(12): 2261-7

Abstract
BACKGROUND:
 低ナトリウム血症は臨床場面で最も多くみられる電解質異常であるが, 有熱性尿路感染症(UTI)と低ナトリウム血症の関連性やその臨床的転帰における意義についてはあまり知られていない.

METHODS:
 2000年から2010年までの有熱性UTIをきたした小児140人のデータを後方視的に分析した. 臨床検査[白血球(WBC), 赤沈値(ESR), C反応性半白(CRP), 血清ナトリウム値], 腎超音波検査, (99m)テクネシウム-ジメチルカプトコハク酸(DMSA)シンチグラフィ, 排尿時膀胱尿道撮影を行った. カテーテルで得た尿検体での単回細菌培養で50000コロニー以上, もしくは2度のクリーンキャッチ検体での細菌培養で10000コロニー以上の発育でUTIと診断確定の必要条件とした

RESULTS:
 DMSAシンチグラフィ後に腎皮質欠損と診断された児(group 1)で腎皮質欠損のない児(group 2)と比較して発熱の期間が有意に長く(P = 0.038), WBC(P = 0.047), CRP(P < 0.0001)値が有意に高かった. しかし, 血清ナトリウム値はgroup 1の方がgroup 2より有意に低かった(135.9±2.4 137.4±2.7mEq/L, P =0.007). 低ナトリウム血症(血清ナトリウム<135mEq/L)group 1の方がgroup 2よりも頻度が高かった(74.1% 45.3%, P = 0.012).  血清ナトリウム値はWBC(r = -0.156, P = 0,011)およびCRP(r = -0.160, P = 0.028)と反比例していた.

CONCLUSIONS:
 我々の研究では低ナトリウム血症は十分な炎症マーカーであるかもしれず, 有熱性UTI罹患児における炎症の程度と有意にかつ独立して関連しているかもしれない.

2013年7月18日木曜日

特発性ネフローゼ症候群における尿N-アセチル-β-D グルコサミニダーゼ(NAG)値

Pediatr Nephrol 2012; 27: 589-96

Abstract
 尿N-アセチル-β-D グルコサミニダーゼ(NAG)は腎実質性疾患における感度の良いバイオマーカーである. この研究の目的はネフローゼ症候群の異なるサブグループ(初回, 再発および抵抗性)間でのNAG分泌値の違いについて調べ, 蛋白尿に基づいた予測について調べることである.
 1-12歳の特発性ネフローゼ症候群患者35人と年齢, 性別をマッチさせた健常児(コントロール)がこの研究に登録された. 35人中10人は初発のネフローゼ症候群(FENS), 17人が再発性のネフローゼ症候群(RNS), 8人がステロイド抵抗性ネフローゼ症候群(SRNS)であった.
 尿NAG/クレアチニン値はFENSおよびRNSの患者と比較して, SRNSの患者で優位に上昇していた(p<0.001); FENSおよびRNSの値は同程度であった. 尿NAG/クレアチニン値≦108.9U/gとするとステロイド感受性患者の特定における感度, 特異度, 陽性予測値, 陰性予測値はそれぞれ78.8, 100, 100, 77.7であった. 尿NAG/クレアチニンの実験値と予測値とでは, ステロイド感受性ネフローゼ症候群(SSNS)(R2=0.9643), SRNS(R2=0.9823)において有意に相関していることがわかった.

 尿NAG/クレアチニン値はSSNS患者よりSRNS患者で高く, ステロイド感受性において, 中等度の予測値であることがわかった. この値は尿蛋白/クレアチニン比, もしくは24時間蓄尿での蛋白値に基づいて得ることができる.

2013年7月7日日曜日

Henoch-Schönlein紫斑病における腎障害: 初期の予測因子における多変量解析

J Pediatr (Rio J) 2007; 83(3): 259-66

Abstract
OBJECTIVES:
 Henoch-Schönlein紫斑病の小児および思春期患者における腎障害の初期の予測因子を特定することが目的である.

METHODS:
 我々の大学で21年間にHenoch-Schönlein紫斑病と診断され入院した患者142人の診療記録について再検討を行った. 初期の予測因子として, 最初の3か月の経過での以下のものについて評価を行った: 地理的情報, 臨床症状(持続する浸潤を触れる紫斑, 関節炎, 腹痛, 強い腹痛, 消化管出血, 精巣炎, 中秋神経症状, 肺出血), 臨床検査(血清IgA)および行われた治療(コルチコステロイド, 免疫グロブリン静注, 免疫抑制剤). 患者を2(腎炎の有無)に分け, 単変量解析と単変量解析にて評価を行った.

RESULTS:
 70(49.3%)で腎炎を認めた. 単変量解析では強い腹痛(p=0.0049; OR=1.6; 95%CI 1.18-2.21), 消化管出血(p=0.004, OR=1.6; 95%CI 1.10-2.26)およびコルチコステロイドの投与(p=0.0012, OR=1.7; 95%CI 1.28-2.40)がすべて腎障害の発生率上昇と関連があることが明らかとなった. 多変量解析ではロジスティック回帰にて, 腎炎予測における独立変数としては激しい腹痛(p<0.012, OR=2.593; 95%CI 1.234-5.452)のみであったことが示された.

CONCLUSIONS:

 強い腹痛がHenoch-Schönlein紫斑病性腎炎の有意な危険因子であった. 結局のところ, 強い腹痛のある小児患者では腎障害のリスク増大のため厳密にモニタリングすべきである.